大根干葉湯の効能って?2月の季節湯の効果と作り方を詳しく解説!
大根干葉湯の効能ってどんなものがあるの?2月の季節湯(変わり湯)なんだよね?こういうものの効果ってイマイチ信じられないんだけど、本当に効果はあるの?
薬湯とかって効果が本当なのか信じにくいよね。でも、しっかり効果が出る理由があるんだよ!
あなたは大根干葉湯(だいこんひばゆ)をご存じですか?
飲む大根湯は有名かもしれませんが、大根干葉湯はあまり有名ではないかもしれません。
また、薬草などの効果って本当なのかどうか、イマイチ信じにくいですよね。
ですが、しっかりと根拠に基づいた効果があるんです。
この記事では、そんな2月の季節湯(変わり湯)である大根干葉湯の効能や作り方まで、現役薬剤師でサウナスパ健康アドバイザー、温泉ソムリエマスターの筆者が解説していきます!
目次
大根干葉湯って何?
大根干葉湯は、大根の葉を干したものをお風呂のお湯に浮かべたものです。または、大根の葉を干したものを煮出して、その液をお風呂のお湯に入れたものです。
日本には1年=12か月それぞれに季節湯(変わり湯)というものが決まっているのですが、2月の季節湯(変わり湯)が大根干葉湯です。
大根は昔から大根湯として飲んだり干した葉っぱを大根干葉湯としてお風呂にした浮かべたりして、婦人病や風邪の予防などの民間療法として使用していました。
大根って根も葉っぱも食べたり飲んだりお風呂に入れたりいろいろな使い方ができて捨てるところが全くないね!
大根の白い根には辛味の成分のアリルイソチアネートというワサビと同じ成分があって、胃腸の働きを助けたり抗菌作用を発揮したりするよ!
大根干葉湯の効能効果って?
大根干葉湯の効果はお風呂の温熱効果を上昇させ、保温効果も発揮するというものです。
つまり、お風呂そのものが持つ効果を増幅させてくれるというものです。
お風呂にはそもそも、
・浮力作用
・静水圧作用
・温熱作用
という3つの作用があります。
大根干葉湯はこのうちの温熱作用を増幅させるのです。
温熱作用って?
温熱作用とは、体が温まることによって起こる様々な身体的反応のことを指します。
具体的には体の血流が良くなることによる疲労回復・老廃物排出や利尿作用、ヒートショックプロテイン生成による細胞・組織の修復・活性化などです。
適度に体を温めることはすごく健康にいいんだね!
大根干葉のどんな成分が効果を発揮するの?
大根干葉には硫化物や塩化物という無機塩類が含まれており、この成分が効果を発揮します。
この無機塩類は天然温泉にも含まれていて、温泉が温泉たるゆえんの成分です。
大根の葉っぱで温泉が作れちゃうんだね!
温泉よりは成分の量は少ないから、簡易的な温泉っていうイメージだよ!
この硫化物や塩化物という無機塩類が、皮膚表面のたんぱく質と反応してうすい膜を形成します。
この膜により体から熱が放散されるのを防ぎ、保温効果を発揮します。
また、未だ詳細な作用は明らかになっていませんが、血行促進作用と体温上昇の速度がさら湯に比べて高くなることもしっかりデータで認められています。
国際医療福祉大学リハビリテーション学教授の前田先生が塩化物泉の医学効果というタイトルで論文を書いており、保温効果や血行促進効果をしっかり認めているよ!
大根干葉湯の作り方は?
大根干葉湯の作り方は以下の2パターンあります。
①大根の葉を乾燥させる方法
②大根の葉を乾燥させない方法
両方のやり方を順番に解説していきます。
①大根の葉を乾燥させる方法
こちらの方法は、まずは大根の葉を干さなくてはいけません。
100円ショップ等に野菜干しネットが売っているので、そこに10㎝程度に切った大根の葉を入れて日陰で最低2日ほど乾燥させます。
乾燥は大根の葉がカサカサになって茶色くなったら完了です。状態を見ながら乾燥させる日数を決めますが、基本的には2日~10日あれば乾燥は完了します。
乾燥が終わったら、こちらも100円ショップなどに売っているお茶パックや洗濯ネットに入れてお風呂のお湯に浮かべればOKです!
ただ、この方法だと成分が溶けだすまでに時間がかかり、しっかりとした効果は感じにくい可能性があります。
より効果を強めたい場合は大根の干葉を煮出すと良いです。
大根の干葉1株あたり1.5リットルの水で煮出して、お湯が茶色っぽく色づいてきたらそのお湯をそのままお風呂に入れます。
時間はかかるけど、作業自体は簡単だね!
あまりに濃い抽出液を大量に使うと湯あたりなどの原因になるから、初めは少しずつ様子を見ながら入れていってね!
②大根の葉を乾燥させない方法
そうは言っても、大根の葉が乾燥するまで待ってられない!
という方は、生の大根の葉を使用する方法も一応あります。
こちらも工程としては簡単で、生の葉っぱを刻んだらすり鉢で擦って、出てきた汁をそのままお風呂に入れたら完成です。
こっちの方法は短時間で済むけど、葉が生の分刺激が強いから、肌が弱い人などは干葉にしてからの方がいいよ!
2月の季節湯の大根干葉湯の効能効果と作り方まとめ
・大根干葉湯は2月の季節湯(変わり湯)
・大根干葉にはお風呂の温熱効果を増幅させる効果がある
・大根干葉湯の効果は大根干葉に含まれる硫化物や塩化物によるもの
・硫化物や塩化物の温熱効果を認める論文もある
・より効果を得るには大根干葉を煮出した液をお風呂のお湯に入れるとよい
2月もまだまだ寒いから、温熱効果と保温効果が得られる大根干葉湯は最適だね!
そうだね!季節湯ってその時期にぴったりの効果をもたらす植物がしっかり選ばれているんだよ!他の季節湯(変わり湯)の種類が気になる方はこの記事も読んでみてください!
大根の葉っぱは食べても美味しいし健康にもいいので、大根を活用して体の中からも外からも健康になりましょう!