お風呂のお湯はいつ捨てる?菌の増え方は?冬は溜めたままの方がいい?
お風呂のお湯っていつ捨てるのがいいのかな?周りの人達は、毎日捨ててたり2日や3日溜めたままの人がいたり…。長い間溜めたままだと雑菌とかは大丈夫なのかな?
お風呂のお湯って体の汚れが溶け込んでそうだし、雑菌も気になるよね。結局いつ捨てた方がいいのか解説していくよ!
あなたはお風呂のお湯はいつ捨てるのがいいと思いますか?また、お風呂のお湯はいつ入れ替えていますか?
雑菌は気になるけど、毎日入れ替えるのは水道代が気になるし、結局どれくらいの頻度がいいのか気になりますよね。
この記事では、お風呂のお湯を溜めたままにした場合の雑菌や水道代について、現役薬剤師で
サウナ・スパ健康アドバイザー、温泉ソムリエマスターの筆者が解説していきます!
目次
お風呂のお湯はいつ捨てる?
結論から言うと、雑菌や汚れの関係で毎日変えるのが理想的ではあります。
ただ、2日程度であれば追い炊きで使いまわしても問題になることはほとんどありません。
このパートではまず、世間の人達がどれくらいの頻度でお風呂のお湯を変えているのか見てみたいと思います。そのあとで菌の増え方などを解説していきます。
世間の人はどれくらいで変えてる?
お風呂のお湯は毎日変えるのが理想的ではありますが、2日目まで追い炊きで使用していたりする人も多いのではないかと思います。
世間の皆さんはどれくらいの頻度でお風呂のお湯を変えるのでしょうか?
一人暮らしの方(または一人暮らし経験ありの方)に聞きたいのですが、お風呂のお湯ってためたら何日で交換してますか?私5日くらいなんですけど他の人に言ったら毎日かえるもんだと言われました
— 人間まお (@ageomao) June 16, 2021
こちらのアンケートでは約8割の方が毎日変えるという回答でしたが、2~3日という方も約2割いました。
投票数も比較的多いから、信頼性があるね!
ちなみに、このようなアンケートがX(旧Twitter)には無数にありました!アンケートによって割合は違っていましたが、どのアンケートも毎日変えるが一番多かったです。
アンケートが多いってことは、みんな気になっているってことだね!
お風呂のお湯の雑菌はどれだけ増える?
お風呂のお湯をいつ捨てるか悩む際に気になるのは、やはり雑菌の問題だと思います。
お湯を使いまわすと雑菌はどれくらい増えていくのでしょうか?結果は以下のようになっています。
・お湯張り直後(誰も入っていないお湯):数十個
・入浴直後:数百~数千個
・一晩放置したお湯:数十万~数百万個
あくまで1例の増え方ですが、この例では入浴直後から一晩放置しただけで数千倍にもなっています。
お湯1mLあたりに数百万個って想像もできないですよね。
一晩でこれってことは、次の日の夜まで放置していたらもっと増えてるってことだね…
夏場で気温が高かったり、換気がうまくできなくて湿度が高いままだともっと急激な増え方をするんだよ!
お風呂の雑菌は身体に悪影響はないの?
お風呂のお湯で増殖する菌は、大抵は人の常在菌で、身体に付着しても問題にはならないことがほとんどです。
また、微量ですが、大腸菌を含む腸内細菌がお湯に拡散することはありますが、健康に影響が出るレベルではありません。
これが2日目のお湯だとしても、基本的には同じ考え方で良いと思われます。
ただ、怖いのが肺炎の原因になるレジオネラ菌。極稀に条件がそろうと家庭でも増殖してしまいます。その条件というのが以下の3つです。
・36~40℃のお湯
・湿度の高い場所
・1日以上溜めた水
レジオネラはこれらの条件が整うとお湯はもちろん、お風呂の配管などにも洗剤などを通さないバリアを張って巣を作り、そこで増殖していきます。
それが湯気などによって肺に入ると肺炎になる可能性があります。
レジオネラ増殖の3つの条件はどれもお風呂で発生する条件だね。
2日程度ではあまり心配はないですが、それより長期になるとレジオネラ含め、他の細菌も見過ごせない数に増えている可能性が高いです。
3日目以降は使用しないほうが良いかもしれません。
お風呂1回分の水道代は?
ここまでの内容を読んで
細菌のことを考えたら毎日お風呂のお湯は変えた方がいい気がしてくるけど、水道代がもったいない!
という方もいらっしゃると思います。
ではお風呂1回分の水道代はいくらくらいなのでしょうか?
参考値として以下の情報で考えてみます。
・東京都の水道代は0.24円
・家族用の2人入れる大きさの浴槽の水量は280L前後
これを考えると、お風呂1回あたりの水道代は東京都で約67円となります。
1か月を31日間と考えて、毎日お湯を入れ替えると約2080円ですから、これを2日に1回にすれば単純に半分の約1000円の節約になります。
月に1000円と考えると大きな金額に思えてきちゃうね!
冬は溜めたままの方がいいってほんと?
お風呂の残り湯はいつ捨てるか問題ですが、寒い地域では特殊な理由からお風呂のお湯は流さないほうがいいという事情があります。
このパートでは、お風呂のお湯はいつ捨てるのかを特殊な事情から見てみます。
寒い地域では溜めたままの方がいい?
寒い東北などの地域では、お湯を抜いてしまうと配管の凍結予防のために作動する追い炊きが機能しなくなってしまい、配管が凍結して給湯がうまくできなくなってしまうようです。
お風呂の側面についている銀色の給湯部分(循環アダプター)より5㎝以上の高さまで水をためておかないといけないのだそうです。
配管が凍結してしまうと、お風呂のお湯張りもできなくなってしまうので注意しましょう。
寒くない地域の方は知らないことが多いので、万が一これから寒い時期に移住される方などは覚えておいた方がいいかもしれないよ!
熱いまま流すと配管に負担がかかる?
お風呂のお湯を熱いまま流すと配管に負担がかかるというのは噂程度です。
確かに、100℃近くの熱湯をそのまま流すと配管を傷める可能性があります。ただ、お風呂のお湯は高くても42~45℃くらいだと思います。これくらいの熱では配管はやられません。
それよりも、熱いままで流すと河川の水温が上がってしまい、生態系が崩れる原因となることがあるのだとか。
実際に国土交通省の報告書によると、排水による河川の温度上昇などにより、生態系への影響が顕在化しているとのことです。
環境問題が叫ばれている昨今、生態系への影響を考えるとある程度時間が経ってから流した方がいいかもしれません。
歌手の木村カエラさんも、生態系への影響を気にしてお風呂のお湯は冷ましてから流すようにしていると言っていたよ!
お風呂のお湯はいつ捨てるのかまとめ!
この記事では、お風呂のお湯はいつ捨てるのかについて、様々な観点からベストなタイミングを見てきました。
・世の中の人達の8割くらいは毎日お風呂のお湯を捨てる
・雑菌の観点からは長くても2日までには捨てた方がいい
・水道代の観点からも2日おきの方が節約にはなりそう
・寒い地域の人達は、次回のお風呂の直前までお湯を溜めておいた方がいい
・生態系の観点からは、お風呂のお湯は冷ましてから捨てた方がいい
見る視点によって捨てるタイミングはいろいろあったけど、お湯が冷めてからの方が良さそうだから、ボクは毎日、次のお風呂に入る直前に捨てて、新しく張りなおそうかな!
お風呂のお湯を溜めたままにすると湿気が溜まりやすくてカビの原因になるから、換気はしっかりしてね!
お風呂のお湯を溜めておくメリット・デメリットをしっかり把握して、お風呂を楽しみましょう!